築地一丁目コンワビル地下 ステーキハウスチャイム リブロースステーキのランチ2,200円。醤油・酢・辛子のタレで味わうステーキは大変旨い。
5/7(水)は良いお天気なので、昼前から自転車で都心目指して出発。
1985年に新入社員として入社して2022年の退職まで勤務していた会社の本社が、2000年頃まで築地の平成通り沿いにあった。本社近くのステーキハウスチャイムで時々ランチに食べていたステーキがとても旨くて、20歳代~40歳代の頃の私は常々感動していた。
当時から20~40年が経過して、退職した挙句に63歳までに馬齢を重ねた私が、若い時分にその旨さに心動かされた同店の味を再確認するために訪問した。昔憧れた女性に再会するようなものですな。
当店は、昭和風の和食鉄板焼きステーキのお店です。お客前の鉄板で、焼き手のマスターがステーキと付け合わせモヤシ類を焼いてくれます。自分で醤油・酢・辛子を調合して器にタレを作って待ち構えていたお客は、マスターが焼いてくれた肉と野菜をタレに浸けて、ご飯と一緒にモリモリ食べます。いかにも昭和風で良いですね。
ステーキランチWカット1,700円がお奨めだけれど、内臓肉(ハラミ)は旨みが足りないと思って、5食限定の国産牛リブロースステーキ220g 2,200円を選択した。贅沢ジジイですな。
焼く前に鉄板上で見たリブロース生肉は、一目で旨いと判る美人顔(?)だった。生肉の風貌を確認した後に焼いた肉の味を賞味出来るのは、鉄板焼きの醍醐味です。でも、この工程はエッチな感じがします。
焼き上がった肉はニンニクが利いて肉脂共にコク深い味で、申し分なく旨かった。がっついて食べ始めたせいで、最初の一片の肉はまだ中心が冷たかった。あと1分待てオレ!って自分に言い聞かせた。63歳になったのに、振る舞いが貧乏臭くて我ながら情けない。
昭和の味覚を持つ人たちにとって、醤油・酢・辛子のタレにドップリ肉を漬けて食べる方法は最も美味しくステーキを食べる方法だと思う。肉と野菜を頬張りつつ心の底から旨いと感じた。こうした些事に感動するってことは、私が現世からサヨナラする日が近い可能性がある。
ランチセット2,200円のお値段で、この旨さレベルの肉を味わえるのは大したお値打ち。長年経営しているお店だから、肉仕入れルートが確実なんだと推察する。
私が新入社員だった1980年代から同じマスターがずっと焼き手を担当しているので、恐らくマスターは70歳代でしょう。ご飯・サラダ・スープの配膳と会計はマスターの奥さんと息子さんが担当している様子だが、何時になったら次世代の息子さんに焼き手をやらせるのか、他人事ながら心配になる。
飲食業のファミリービジネスは家族構成に変化があると忽ち閉店に至るケースが多いし、築地界隈は長年親しまれてきた飲食店の閉店ラッシュなので、何とか息子さんに上手く焼き手をバトンタッチして、この美味しいステーキ店の経営を末永く続けて行って欲しいと願う。
しかしながら、コンワビル地下の食堂街の廃れ様は目を覆わんばかりです。地下の飲食店数は5店以下で、以前お店で賑わっていた多くの区画はオフィスや会議室に改装されてしまった。1980年代のコンワビル地下食堂街の盛況を知る私は、泣きそうに悲しいです。
このビルに限って言えば、管理・衛生・トイレ設備等は完璧なんだけれど、如何せん目前の旧電通本社ビル(何時まで経っても後継ビルが完成しない)を始めとした周辺ビジネスビル改築に伴う会社員人口の減少・築地エリアがマンション街になったことに伴う外食需要の減少・リモートオフィス勤務に伴う都心空洞化・および気軽な一杯飲み風潮の衰退等により、築地周辺の飲食業は衰退の一途を辿っています。
とても残念だけどコンワビル地下の食堂街は、早々に全て店仕舞いするかもしれない。ステーキハウスチャイム存続は危ういと、悲壮に予想します。皆さん、ステーキハウスチャイムへ走れ!
築地の後は、日比谷公園ベンチで歯間ブラシと歯ブラシをしてリテイナーを装着。平日お昼の都心公園はのどかです。平日昼間の陽の下で見ると、背広ワイシャツ姿のサラリーマンってオフィス奴隷みたいで体格も貧相だからカッコ悪いです。
四谷・新宿・東中野経由でゆっくり自宅まで自転車で帰宅。
今日のまとめ:
①築地のステーキハウスチャイムのリブロースステーキランチ2,200円は、唖然とするほど旨い。
②同店の継続的な経営の行く先には暗雲あり。私の予想が外れることを祈る。
③皆さんステーキハウスチャイムへ走れ!昭和Tasteの旨い鉄板焼ステーキを味わいましょう。
④平日昼間の公園の陽の下で見ると、サラリーマンはカッコ悪い。
2025/5/7