諸行無常って感じ。オレ自身が廃墟。
週末は随分と暖かくなった。3/1(土)は、1年振りに自転車で練馬の自宅から中央区の新富町駅近辺に行った。
東京築地やよい麺(旧やよい軒)でやよい麺1,100円+具大盛200円、合計1,300円を喫食。この値段はもう高級料理ですな。
私が贅沢になったのと年をとってガツガツ食えなくなったせいだと思うけれど、昔みたいにスゴイ魅力は感じない。改めて昨年2024年3月訪問時のやよい麺の画像(昨年は1,000円だった)と比べると、豚肉に脂身が無くなっている。これも世代交代に伴う嗜好の変化って奴でしょうか。最近の若い人は豚アブラミが嫌いだからねぇ。豚アブラミは旨いのに。
甘じょっぱくて一味唐辛子が利いている極太麺ってだけで、ワザワザ練馬から自転車で一時間以上かけて食べに行く程スンゴク旨い訳ではない。
若い頃に夢中になった娘に30年ぶりに会って、年を経て冷静になって初めて女の容姿が不細工なことに気が付いて唖然とするジジイ、みたいなもんでしょうね。
先代の親父さんがやよい麺を調理している時は、メチャクチャに沢山の味の素をお玉ですくい取ってポイポイ入れていたけれど、引き継いだ若手の調理人の皆さんは常識的な量の味の元しか入れないから、味のパンチ力が弱めなんだと思う。一味がきつくてむせた。年はとりたくないもんだ。
やよい軒の後、休日のガランとした中央区役所に休日入り口からズイズイ入って行った。
私が20歳代だった1980年代に、中央区役所一階にあった食堂で何度も昼飯を食べた。そこそこの味だけれど安くて好きな食堂だった。何年か前に、コロナに伴って食堂は廃業したとネットで知った。食堂跡がどうなったのか実際に見たかった。
食堂跡は役所の会議室になって居ました。週末だから明かりも付いていないから薄暗くて、周囲は人気も無くて机が積み重ねられていて埃っぽい。役所だから埃っぽいのは当然かしら。まあ予想通りのブザマな結末を見るために行った、って感じです。
全くオレは廃墟マニアか!ってウン、そうです。オレ自身が廃墟みたいなもんです。
私が大学新卒で1985年に入社した会社の本社が入居していた築地のコンワビルが、絶賛取り壊し工事中だった。
交通整理の棒振りのオッサンに聞いたら「2024年12月に取り壊し工事が始まりました。平成通り並びにあったみずほ銀行とNTTデータが入っていたビルも同時に取り壊しています。」とのこと。
呆然としつつ、ゴミ出しに出てきた平成通り沿いでビル対面にある寿司屋のおっちゃんに話しかけたら、色々教えてくれた。
「同所には20階建てのビルが建つ。地下には新しく出来る地下鉄路線の駅が入って、日比谷線築地駅とも地下道で繫がる。」
「新富町界隈は、電通が移転してから企業の転出が続いて、飲食店は商売あがったり。うちの寿司屋も危ないかも知れない。」
「平日に平成通りを歩くビジネスマンの人通りがめっきり減った。その反面、小規模ホテルが増えたせいで外人観光客が増えた。」
「築地にあった三井住友、みずほ、三菱UFJの3つの銀行支店が全て閉店して、ビルが全て取り壊しになってしまった。もぉーどうなっちゃうんだろう。」
寿司屋のおっちゃん(私と同世代みたい)は将来が不安そうだった。むーん、そおっすねぇ。築地のビジネス街って小規模だったので、変化の大きさを具体的に感じる。むう、諸行無常って感じです。
この近辺はビル解体工事ラッシュで、日常的に工事用の重量車両が多く道路を通過しているためか、路面の白い横断歩道などのトラフィックペイントが摩耗劣化して消えかけている(写真参照)。
帰路途中で日比谷公園ベンチにて歯ブラシ歯間ブラシ。日比谷公園には遊具コーナーがあるし、日差しが暖かいので公園には幼い子連れの家族が一杯います。平和で良いですね。
体力を温存して、今日は早めに練馬の自宅に帰りましょう。
今日のまとめ:
①若い頃に旨いと感じていた同じ料理を63歳になって食べてたら、美味しいと感じない。
②俺が新卒入社した時の本社ビルが無くなった。20歳代の時に徹夜で仕事していたビルが無くなった。諸行無常っすね。
③築地近辺の道路を工事用の重量車両が沢山走っていて、トラフィックペイントが消えかけている。
④オレ自身が廃墟。
⑤東京郊外よりも東京都心の方が、変化がダイナミックで面白い。
2025/3/1