デカい青い箱入りPS2をリュックに紐で括り付けて、自転車で疾走している奇怪な「PS2ジジイ」。運慶が護国寺の山門で仁王を刻んでいると云う評判だから。
1/21(火)は多少温かくなったので、勇気を出して午前中から自転車で外出。
息子二人が就職して自立した際、子供の頃に遊んでいたゲーム機複数台とソフトウェア多数を自宅に残したまま家を出て行った。妻に確認してもらったところ息子はこれらを要らないと言っているらしいので(飛ぶ鳥後を濁すってやつですな)、近所のHard Offに売却しに行った。
あまりにも買い取り価格が安くて驚愕。
母親が認知症になって実家がゴミ屋敷になった後、母親にはサ高住に入居してもらって実家内の家具など全てをゴミとして処分して、母親が生きている内に実家を売却した。その際に「あらゆる中古品は第三者にとって単なるゴミ。無価値。」だと思い知ったけれど、今日もそれを再確認した。
ニンテンドーDS Liteの中古品(購入価格は2006年時点で税込16,800円)の買い取り価格は100円。ソニーのPlayStation Portable 2000、3000、5000の中古品3つ(2009年時点で税込10,000円強)の買い取り価格は各500円。TVに接続して使う、ソニーPS2の中古品(2004年時点で税込20,000円弱)の買い取り価格は500円。ゲームソフト20個に至っては1つ10円(10円ですよ!)。何故かDS Liteのソフトだけ500円。清々しくなる程に「中古品に価値がない」ことが良く判る。
特にソフトウェアの価値下落が凄まじいが、これは最近のネット社会では「公知の情報はタダに決まっているだろ!」という、過去のソフトウェア成果物に対する暴力的な蔑視風潮が強いので、腑に落ちる気がした。新たなビジネスをやり易い風潮だけれど、芸術全般の価値を貶めるものと思う。
愛用のリュックにゲーム機とソフトをパンパンに詰め込んで(デカい青い箱入りPS2は、紐でリュックに縛り付けた)、苦労して自転車でHard Offにこれらを持ち込んだけれど、買い取り金額は総額3,500円だった。苦労の割に報われない作業ですな。
因みにこれらゲーム機とソフトは、誰の金で買ったのかしら?私は単身赴任で家族と別居・断絶している期間が長かったので(断絶は現在も絶賛継続中)、購入の経緯を全く知らない。
私はゲームが大嫌いだから、このまま知らない方が良い気がする。
平日午前中の住宅街にて、自転車でブラついている剣呑そうなジジイ多数を目撃。恐らく全員が迷惑ジジイ。
デカい青い箱入りPS2をリュックに紐で括り付けて真面目な顔をして自転車で疾走している私も、世間からは奇怪な「PS2ジジイ」だと思われているんだろうなぁと推察した。
お昼ご飯は自転車で大泉学園駅前の中国料理 祥龍房に行って、ランチの青椒肉絲定食 800円を喫食。中国製タケノコ缶詰独特の匂いが少し気になったが、青ピーマンが沢山入っていたので満足。酸っぱいもの好きな私は、入念に酢を大量に掛けて食べた。酢って安いから、非常識に沢山使っても良いですよね?
私はパクチー・セロリ・青ピーマンのような刺激の強い野菜が好き。
中国では青い唐辛子を香辛料ではなく「野菜」として扱っており、野菜炒めに青い唐辛子が普通にドッサリ入っていて辛くて旨かったけれど、日本のスーパーの野菜売り場では青い唐辛子を見かけない。日本では青い唐辛子が手に入り難いのかしら。久しぶりに、青い唐辛子を炒めたピリ辛料理が食べたいな。
午後は練馬区から中野区にかけて自転車で徘徊した。自転車徘徊ジジイですな。
中野区の公園では、沢山の作業員がゆったりとしたペースで公園の木の剪定作業を行っていた。ベンチで見守る、ジジイのワタクシひとり。
公共施設で怪我をすると区の役人の責任になって面倒臭いから、安全第一でゆっくりと剪定作業するように区側が徹底的に指導しているんだろうなぁ、しかしスゴクゆったりとした作業だなぁ、民家の庭木の剪定作業とは段違いのスローペースだなぁ、やっぱり公園の木は庭木より大きいから剪定方法も違うのかなぁと、感心しながら呑気に見物した。
夏目漱石が「夢十夜」の第六夜で運慶のことを書いていた。庭師という職業は絶滅危惧種だし、剪定が必要な種類の木を自宅の庭に植える習慣も無くなりつつあるから、もうすぐ木の選定作業は公園でしか見られなくなる。令和の運慶を見るなら公園で!って感じですな。
2025/1/21