和菓子屋「ちとせ」の築地本店が、2014年10月に閉店していたことを知る。寂々たる思いが御座います。
最近お天気が良いので毎日元気にテニスと自転車徘徊を続けた結果、疲れてしまいました。
4/20(土)は、身体を休めるために自宅で過ごしました。今日は晴れ渡って風も無く良いお日和ですが、60歳過ぎて毎日出歩いていると馬鹿みたいなので(…事実ですが)、自室で本など読んで過ごします。
私が1985年に新卒入社した会社の本社はその当時は築地にあって、道の向かい側に老舗の和菓子屋「ちとせ」がありました。餡を茶巾で絞ったような和菓子「大納言」が名物でした。渋いお茶と相性の良い、ひたすらに甘いお茶菓子です。
手土産として頻繁に社用で購入していたので、私の所属していた当該社名を言うと値引きしてくれました。昭和の商習慣ですな。
その後、私は転勤を繰り返して遠隔地に赴任し続けて悪い査定を付け続けられながら当該社に40年弱勤務していたのですが、和菓子屋「ちとせ」を思い出すことは全くありませんでした。私が思い出さなくても、和菓子「ちとせ」は築地に引き続き存在して当たり前、という意識でした。
60歳を過ぎてリタイヤした年寄りは過去を振り返ることが多いもので、最近ふと「ちとせ」をウェブで調べてみたら、2014年に築地本店は閉店していたことを知りました。驚愕しました。
1980年代には本店「ちとせビル」上階で和菓子を製造していたのですが、既に「ちとせビル」は取り壊され、跡地には新ビルが建っています。
現在「ちとせ」実店舗は、羽田空港内にのみ存在しております。ウェブ店舗も細々と存在します。しかし何れにおいても、和菓子「大納言」は普段の品揃えには入っていない様子です。要するに、1980年代の築地の和菓子屋「ちとせ」は既に消滅したということです。
企業の営業担当が手土産を持参して顧客訪問する習慣は無くなったし、3時にお茶を飲む習慣も無くなったし、そもそも日本の諸習慣の洋風化により和菓子が絶滅危惧種ですから、築地の和菓子屋「ちとせ」が無くなるのも当然とは思います。
しかし当然ながら、寂々たる思いが御座います。
2024/4/20