佐賀の美味しいもの 思い出
佐賀には2010年頃に2年弱住みました。九州の夏が暑くて台風が激烈なのは予想通りでしたが(九州の雨粒は関東よりも大きくて、雨粒が顔に当たると本当に痛かった。噓のような本当の話)、冬の北九州エリアはとても寒くて、日本海側に近いせいで雪が降りやすいのは意外でした。特に佐賀は有明海の干潟が盆地のような役割を果たすようで、空気が淀んでいるために夏は蒸し暑く、冬は湿度のあるジットリした寒さがとても辛かったです。まとめると、夏も冬も過ごし難い嫌な土地が佐賀県です。
でも別に気にする必要は無くて、その後私が赴任した中国の杭州も、同じように夏暑くて冬寒い気候でした。しかし杭州育ちの中国人たちは、当然ながら全く気にしていなかったので、要するに「住めば都」と言うことだと思います。何処にでも青山があって良かったですね。
佐賀から福岡と長崎を小旅行(車で30分位)で訪れて、車で運んだ自転車で走り回って、福岡も長崎も、共に佐賀よりも格段に栄えていて観光地も多いのですが(佐賀には観光地が殆ど無い)、しかしながら佐賀と比較して明らかに物価の高いことが印象的でした。
とは言っても、その地域の物価は同じく賃金水準の鏡であり、佐賀には有名企業が久光製薬位しかないので、賃金水準も低かったのです。あまり喜んでばかりもいられませんな。
話が脱線しますが、佐賀は西九州新幹線に反対しています。これは尤もな話で、新幹線は佐賀に何もメリットが無いので、新幹線の費用負担を佐賀に求めるのは難しいと思います。
具体的には、佐賀は電車通学の学生が多いし、福岡に通う会社員のベッドタウンでもあるのに、新幹線が開通すると在来線はJRから分社化して地域ローカル線になって、当然ながら直ぐ赤字路線になります。佐賀県民はこの理屈を判っているから、新幹線に賛成する筈がありません。
更に上述の通り、佐賀に観光資源はありませんから、新幹線が開通しても敢えて遠方から佐賀に来る観光客は居ません。
佐賀では食べ物が大変美味しくて安くて、2010年頃の2年弱の間、私は幸せに暮らしていました。尚、唐津の透明なイカ刺身は有名ですが、イカ刺身は適度に寝かせて熟成して白くなった方が、甘みが出て美味しいものです。
佐賀の美味しいものとして思い出す、ベスト3は以下の通り。
①ギョロッケ
魚のすり身にパン粉をつけて揚げたもので、見た目はコロッケですが中身は魚肉です。安いです。多少スパイシーな味付けで、お弁当のおかずにも酒のつまみにも良いものです。玉ねぎの千切りが入っていて、ブツブツした歯応えが楽しいです。脱力するような、安易なネーミングのセンスが好き❤。
②スーパー森永のお弁当
馬鹿馬鹿しいかも知れませんが、佐賀のお弁当全般は美味しいです。勤め先の工場が発注していたお昼の社員用弁当も大変美味しくて、私は愕然としました。佐賀の前に住んでいた山梨で、会社の社員用弁当は相当ガッカリする味でした。本当に悲しかった。
佐賀の工場で昼のお弁当を2食頼んで1つはお昼に食べて、1つは冷蔵庫に入れておいて夕食にしたこともあります(アホ)。
スーパー森永の280円弁当は安くて美味しくて、週に1回は必ず食べていました。今は300円台後半に値上がりしたと思いますが、それでもお値打ちだと思います。美味しいです❤。
③丸秀醤油の甘口醤油
九州の醤油が甘いのは有名です。甘い醤油で近海物の白身魚の刺身を食べると、生臭さが消えて大変結構です。煮物などのお料理にも大変重宝します。私は練馬に住むようになった後も、定期的に丸秀醤油(社宅アパートとして私が住んでいた、佐賀市高木瀬に工場がある)に甘口醤油を注文しています。
中国に住んでいた時も、専ら九州の甘口醤油を通販で購入していました。関東の塩辛い醤油より断然、美味しいです❤。
美味しいから、ご飯に甘口醤油を掛けて食べていたこともあります。60歳にもなって中国で独り醤油ご飯を食べていた私は、どう見ても可哀想な人ですな。
最近のマイブームは、安いレタスを洗って約半分をドンブリに入れて電子レンジで熱を通して、シナっとしたらフライパンに入れてバターで軽く炒めて甘口醤油を掛ける料理です。中華料理です。甘しょっぱくてバターの香りが良くて口当たりが爽やかで、ご飯のおかずに良いものです。
どれも安いものばかりです。こんなもので幸せを感じる私は貧乏性なので、許してあげましょう。2023/3/19