2022/3月 中国入国後のホテル隔離3週間 朝食の記録。中国の高級ホテル室内は日本のラブホ仕様が多い。著しく奇妙な室内レイアウトが中国標準。

私は今年2月に杭州から日本へ一時帰国しました。2021年の間はずっと杭州に居続けたので、1年半ぶりの一時帰国でした。持病の通院・歯の定期健診・健康診断・サ高住に住む母親との面会などの後、3月に杭州に戻りました。

海外から中国への入国者は、コロナ持ち込みのリスクを避けるために、一定期間のホテル隔離が義務とされています。実態は、外国人や外国かぶれの中国人を、徐々に中国から追い出すための政治的施策だと思います。

私の場合、①杭州空港近くのホテル隔離2週間、②杭州郊外の桜の名所のホテル隔離1週間、③社宅マンションでの自主隔離1週間、の①②③合計で1か月コースの隔離でした。①②の間、1日3度の食事は全て弁当でした。宿泊費と食費は本人負担(勿論、会社に経費請求しました)。

中国に戻ってからこんな長期間の隔離を義務付けられては、一般中国人が海外旅行をしないのは当たり前です。2022/11月現在、日本では外国人観光客を再び見かけるようになりましたが、中国人は皆無です(アジア人では、何故かタイ人が多い)。
これは中国における政治的施策なので、コロナの脅威がどの程度か・何時まで現状の施策を続ければ良いのか、と言った現代社会で当たり前の判断は中国において全くありません。全ては中国共産党のために!

①の後でバスに乗せられて「これで社宅マンションに戻れるのかな」とウキウキしていたら、社宅マンションの街を通り過ぎて、②のホテルのある山中にバスが入って行った時、私は奈落へ突き落されたような衝撃を受けました。
この実験で明らかなように、期待させておいて裏切ると、相手のメンタルを壊すのに効果的です。皆さんお試し下さい。

上述①②③の間、在宅勤務としてPCで仕事&Teams会議参加をしていたのですが、こういった経験は記録に残すべしと思って、①の間、毎朝の朝食お弁当を写真撮影しておきました。お弁当の順番はバラバラです。だって3月の写真だもん、今更覚えてないよ。












右端は粟の黄色いお粥とザーサイです。揚げパンを入れて食べます。私の母親は戦後の上海からの引揚者で、上海で食べた朝のお粥と揚げパンが美味しかったと若い頃に何度も言っていましたが、多分当時の皆さんは質素な食事が標準的だったので、油を使った揚げパンがご馳走だったのだと思います。今食べると、特に美味しいとは感じません。ヨーグルトは液状で、爪楊枝みたいに細いストローで吸います。この情景は、蜂が蜜を吸っているみたいで一寸好き。中国で、日本のような固まったヨーグルトには出会いませんでした。全て液状だった。サツマイモはオレンジ色で甘くてネットリしていて美味。中国のサツマイモは、日本のよりも安くて美味しいと思う。ゆで卵・蒸しパン・メロン(固い)は凡庸。












右端のご飯はパラパラ(これが中国標準)。空心菜の炒め物は美味。左下は日本で言う筑前煮を油で炒めたようなもの。左上は同じくキュウリの炒め物。炒め物はともに底に油が溜まっていて胸やけ必至。因みにキュウリは、中国では生食よりも過熱して食べることの方が多い。右上は鯉の揚げ物。量が少ない。オレンジは美味。中国の果物は全て安くて美味しい(大体、日本の1/5位の価格)












右端はご飯とスープ。何故か中国のスープは、常にとても薄味。右上はキャベツ油炒め(油が底に溜まっている)、右下はハンバーグみたいに見えるけれど、肉餃子の中身みたいな不思議な料理。にらとニンニクが利いていて美味。左上は鶏唐揚げ、左下は枝豆の辛子高菜炒め。辛子高菜炒めは杭州の名物料理みたいで、会社の食堂昼食で何度も出た。炒める相手は鶏肉だったり豚肉だったり色々だが、往年の新富町 やよい軒のやよい麺を彷彿とされるお味で、とても日本人好みの料理だと思う。












右上は大根と人参のナマス甘酢!と見せかけて、油でコテコテに炒めたもの。底に油が貯まっている。このおかずは安くてポピュラーだけど不味い。左上のカリフラワーも同じ油炒め。どうしてお前らは何でも油で炒めるんだ!と怒りたくなる。右下は鴨肉燻製風で美味。でも、道端の鴨肉屋で肉に蠅がたかっていたのを思い出すと嫌な気分。左下はピーマンと豚肉炒め。油が底に溜まっている。












右上は山芋スライスと木耳の炒め物。木耳は血をサラサラにするので、皆さん積極的に食べましょう。九州人が豚骨ラーメンばっかり食べているのに血管が詰まって死なないのは、木耳とゴボウを沢山食べて血がサラサラだからです(私の勝手な学説)。右下は骨付きの豚肉生姜味。日本の生姜焼き定食の原型かしら?でも骨が大きくて食べるところが少なかった。左上はエビ塩ゆで。杭州はエビが沸いていると聞いたことがあり、エビ料理が多い。これも美味だった。

杭州の食べ物は、何でも北京よりも美味しい。北京の5年間は、食べ物が不味くて辛かった。左下は大根漬物と卵炒め。これは日本の「ご飯がすすむ君」みたいですな。












最初の日と似ているけれど一寸違うメニュー。右端は雑穀お粥とザーサイ。中国では、何故かプチトマトを果物として扱う。これは中国豆知識(役に立たないけどね)。中国人の朝食スナックとしてポピュラーな白いトウモロコシは、味が無くて不味い。中国のセブンイレブンでも、蒸した白いトウモロコシを売っていた。シューマイみたいに見えるのは、中にもち米と雑穀が入ったもの。味はシューマイと一緒なのが面白い。このシューマイもどきは中国でポピュラー。

蒸しパンとカステラ。何故か中国人は蒸しパンが好き。朝、会社に蒸しパンを持って来て、デスクでムシャムシャ食べている社員を見かけたことも多い。私が小学校の頃の日本でも、やたらと蒸しパンを売っていた記憶があります。食習慣や衛生レベルにおいて、今の中国は1960年代の日本に似ているなぁ、と思ったことがよくあります。





















最後に、中国ホテルの部屋仕様について豆知識。中国全土で、高級ホテルでは何故かベッドルームからガラス貼りで、バスルームが見えるレイアウトが多い。その昔、中国から日本のホテル事情を視察に行った建築家がラブホテルに入ってしまって、その仕様を「これが高級ホテルだ!」と勘違いして、ラブホのデザインを中国に持ち帰ったのだと思う。面白いけれど、外国人は皆さん困っている筈です。習近平さん、もっと頑張りましょう。2022/11/20

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